長蔵寺舎利塔及び須弥壇
重要文化財
(1547年 天文16年)
宝塔1.58m+須弥壇0.87m

HOMEに戻る

重要文化財の仏塔画像ギャラリーに戻る

長蔵寺舎利塔及び須弥壇 Chozoji Temple

長蔵寺は覚源禅師を開山とし、正平11年(1356年)に創設された。 覚源は下総の名族千葉氏の出、 鎌倉円覚寺(えんがくじ)で修行した名僧で、時の美濃国守護土岐頼忠(ときよりただ)の援助により、 この長蔵寺と揖斐郡の禅蔵寺(ぜんぞうじ)を開き、最後は長蔵寺に帰って、83歳で没した。
 生前に覚源が、円覚寺の仏舎利を分けて背負って歩き、没後この舎利塔に安置したという。 この舎利塔(宝塔)は、 1547年に造られた唐様の塔で、須弥壇と共に非常に保存が良く、工芸的だけでなく建築的に見ても本格的造りである。  覚源禅師の歯も納められており、そういった点でも貴重な霊塔である。


(仏塔訪問日記)

この日はこの長蔵寺のみを目的にはるばる大阪から電車で来たのだが、早朝に出発して、ここに到着したのは 昼の12時過ぎだった。

この宝塔についてはある程度は下調べをしていたのだが、一つだけ不安なことがあった。  それは、この宝塔自体が、お堂の中に安置され金網越しにしか撮影できないということである。
 「高い交通費と時間を費やしてこんな遠くまで来て、うまく撮影できなかったらいやだな〜、 そもそも撮影自体、 禁止されてないだろうか・・・」 と、不安を抱きつつ寺院に到着。
 『舎利塔及び須弥壇』 と書かれた立札が立つお堂の前に来て見ると、 案の定、そこにはかなり目の細かい金網が張られていた。
 しかし撮影禁止の文字は無かったので、だめもとでその金網の隙間にカメラのレンズをあてて、フラッシュをたいて撮ってみた。
 すると意外や意外。想像してたよりも、十分うまく撮影できた。
 お堂内は暗く、肉眼ではこの舎利塔の美しい装飾や緻密な造りは見づらいので、フラッシュをたいて撮った後、 フレームでその素晴らしさを確認することができた。

ここでの予定が思っていたよりもスムーズに進んだので、この後予定していた観光コースの、『うだつのあがる町並み』→『旧名鉄美濃市駅』→ 『犬山城』 は余裕をもって観光でき、主目的の仏塔巡り以外も、なかなか充実したものとなった。


初回訪問&撮影日 2011年10月10日


重要文化財の仏塔画像ギャラリーに戻る

@狭い村中を行くと、山門が見えてくる


A境内はそれほど広くない。


Bこのお堂の中に舎利塔が安置されている。
格子戸の隙間には目の細かい金網がびっしりと・・・

Cこのように金網の隙間にレンズを近づけて撮影

Dすぐ隣りにあった鉄製の五重塔

昭和53年建造(指定無し)


E長蔵寺の帰りに立ち寄った「旧名鉄美濃駅駅舎」
平成11年3月の名鉄美濃町線美濃・新関間の路線廃止に伴い、明治44年の美濃電気軌道開通以来、90年間使用されてきた古駅舎を整備した

F中に入ると、鉄道グッズやレトロ商品を販売・展示する施設になっていた。

G展示されている三両の路面電車。
中に入ることもできる。

H路面電車の中も鉄道グッズや古いレコードなどでいっぱい。
つり革や鉄道チョロQなど関連グッズも多数販売しており、鉄道マニアは退屈しないだろう。

I長良川鉄道「美濃市駅」に戻り、一路「犬山城」へ。
「犬山城」の訪問に関しては長蔵寺鉄製五重塔のページで
交通アクセス

長良川鉄道「美濃市駅」下車、タクシーで20分
(タクシー運賃は美濃市駅から往復で7000円超)

駐車場有

仏塔巡礼ドライブ難易度 ふつう(★★★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

(おすすめアクセス方法)
駅から遠く、バスは便数が極端に少ないので役に立たない。
自動車で来るのがおすすめである。
一部狭くて急な坂道があるが、それほど参拝客が多い寺院
ではないので対向車はあまりこないだろう。
(住所)
岐阜県美濃市上野961

より大きな地図で 日本国宝&重文指定主要仏塔マップ を表示



重要文化財の仏塔画像ギャラリーに戻る