国宝 大徳寺方丈及び玄関 (京都市北区)





写真撮影禁止のため、外から撮影した屋根部分の写真(上)と、看板の写真(下)である。


大徳寺(臨済宗大徳寺派大本山)
方丈及び玄関
国宝
寛永12年(1635)

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(歴史)

鎌倉末期、正和4年(1315年)ないし元応元年(1319年)に、宗峰妙超は、赤松円心の帰依を受け、 洛北紫野の地に大徳という小庵を開創した。 これが大徳寺の起源とされる。  その後この小庵は、花園上皇や後醍醐天皇の帰依をうけ勅願所となり、嘉暦元年(1326)の法堂完成と同時に、 現在の龍宝山大徳寺と命名された。

国宝・方丈は、寛永12年(1635)に、開祖・大燈国師(宗峰妙超)300年遠忌を記念して新築されたものである。  玄関は、その翌年に豪商・後藤益勝の寄進で建てられた。  方丈は、禅宗様建築である法堂や仏殿と異なり、日本様式の建物である。
 正面29.8メートル、側面17.0メートル、入母屋造で桟瓦葺(本来は檜皮葺)、玄関は桁行6間、梁間1間、一重、唐破風造で桟瓦葺。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

この日は「春季京都非公開文化財特別公開」というイベントが行われており、京都市内のあちこちの寺社で、 普段は見ることができない重要文化財や国宝が、特別に公開されていた。
 全国各地の国宝建造物を、可能な限りすべて拝観することを目指している私としては、 今回の数ある特別公開文化財の中でも、非公開国宝建造物である大徳寺本坊(方丈と唐門)と、下鴨神社本殿(東本殿・西本殿)を、 是非この機会に拝観したいと思い、午前中に滋賀県の小谷城を見学した後、大急ぎで京都駅に戻り、 そこから市バスでまずは大徳寺へやってきた。

普段は非公開で拝観もできない大徳寺本坊だが、特別公開のこの日も、写真撮影は厳禁である。  だから、パンフレットの写真を紹介させてもらったが、これでは私が実際に中に入って拝観した証拠がどこにもない。  というわけで、実際に拝観した証拠として、中の様子はどうだったかを述べさせてもらおうと思う。
 大徳寺の国宝建造物・方丈へすすむと、要所要所で、スーツ姿の若い男女が立っていて、 一定人数がそのうちの一人の前を通過するたびに、「ご説明させていただきましょうか?」と話しかけてくる。  こちらが「はい」と答えると、方丈や、襖絵、前庭、唐門等についての説明を始めるのである。  私は彼らの説明をひととおり聞いたあと、方丈の縁側に腰掛け、美しい前庭と唐門を眺めていたのだが、その黒いスーツ姿の男女たちは、 人が入ってくるたびに説明を始めるので、何度も同じ話を聞くことになってしまった。
 そういった説明係の男女が、方丈内に二人、外に出て、法堂にも一人いて、唐門外側近くにも係員がいるので、 もし隠れて撮影でもしようものなら、すぐに見つかってしまうであろうことは言うまでもない。

方丈の縁側に腰掛け、美しい前庭に映える煌びやかな唐門を眺めていると、午前中の山登りで疲れた体も 癒された。
 私はその美しい空間に身をゆだねていると、撮影禁止とかどうとかどうでもよくなった。
 そしていつしか、本来の自分自身の目的は、すべての国宝建造物を撮影することなのではなく、拝観することなのであるということを再認識していた。


初回訪問日&撮影日 2015年04月29日

(※国宝建造物撮影ポイント)
普段は非公開だが、稀に特別公開される。 しかしその際も撮影は禁止されている。

@勅使門(重要文化財)


A三門(重要文化財)


B仏殿(重要文化財)


C法堂(重要文化財)


D大徳寺本坊特別公開受付


E唐門(国宝)

アクセス
JR京都駅より京都市バス・大徳寺前(約30分)下車、徒歩すぐ

駐車場 有

国宝建造物巡礼ドライブ難易度(★★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

国宝巡礼おすすめアクセス方法
市バスによるアクセスをおすすめする。


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