（歴史）

天正13年（1585年）、伊賀の国を領した筒井定次が三層の天守を築いた。　慶長13年（1608年）、徳川家康が定次の失政を理由に改易、 藤堂高虎が伊賀・伊勢の城主として伊予今治城から移り、本丸を30ｍの高石垣で囲み、城を拡張した。　しかし竣工直前の五層天守は慶長17年の 暴風雨で倒壊。　以後建てられることはなかった。
　現在の天守は昭和10年に地元の名士である川崎克氏が資材を投じて純木造で建てたものである。

（100名城訪問日記）

この天守、詳しくは伊賀文化産業城。　五層天守用の石垣に三層の天守を建てたので石垣と天守が合っていないし、その形状も史実に基づいている 訳ではない。　いわゆる模擬天守である。
　まあそんな固いこと言わずに来たら、観光地としてなかなか楽しい場所である。　城内には伊賀流忍者博物館を併設し、 そこでは忍者屋敷を展示し、忍者ショーなども行っている。　また、忍者衣装のレンタルをしていて、忍者気分もあじわえるので、 ちびっこを連れてきてあげたら喜ぶだろう。

しかし城跡全体として見れば、日本で一二を争う高さを誇る高石垣などをはじめとして、いくつかの史跡が残っており、歴史的価値は非常に高い。 　藤堂高虎縄張りの城跡を見ることを目的にここへ来るのなら、天守よりもその天守台。 　あと、上野公園から外側道路に出て、城西側から堀と、高石垣を見学するのを忘れないようにしたいところである。

（※百名城スタンプ設置場所）