国宝 東大寺本坊経庫(奈良県奈良市)


東大寺(華厳宗大本山)
本坊経庫
国宝
奈良時代

国宝建造物データ一覧に戻る

HOMEに戻る

(歴史)

東大寺は728年に聖武天皇が建立した金鐘寺を始まりとする。  そこで天皇は、良弁(のちの東大寺初代別当)を筆頭に智行僧九人を住持させる。  741年に聖武天皇自身が各地に国分寺の建立を命じた際、金鐘寺を大和国分寺として金光明寺と称した。  745年に大仏をはじめ伽藍の造園が開始された時期に東大寺という名称になる。
 国宝・本坊経庫は、奈良時代建立の校倉倉庫である。  もともと食堂跡北、上司にあった油倉を、正徳4年(1714年)、東南院(元本坊)に移築したものである。  東南院廃絶後に本坊経庫と呼ばれるようになった。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

東大寺へは今まで数え切れないくらい来てるのだが、東大寺境内で唯一、未訪問の国宝建造物があった。
 転害門と同様に、奈良時代の東大寺創建当時に建立されたという本坊経庫である。
 普段この経庫がある本坊は非公開であるため、今までずっと未訪問のまま拝観することが出来なかった。
 だから、年に一度だけ本坊を拝観できるという、『聖武天皇祭』が開かれるこの日に合わせて、わざわざ年次有給休暇を取ってまで、東大寺へやって来たわけである。

実は、『聖武天皇祭』へ行くために年休を取ったのは今年が三度目。 去年も一昨年も年休を取っていたのだが、 仕事の都合で急遽年休を取り下げざるを得なくなってしまった経緯がある。
 「まったく社畜というものは休暇も自由に取らしてもらえず大変だな〜」と、ぼやいたかどうかは置いといて、 今年は三度目の正直でやっと来ることができたのである。
 東大寺へは自宅から車で40分程度で来れるが、この日はゴールデンウィーク中日であることもあってか、 東大寺周辺は大渋滞で、どの駐車場も満車だった。 仕方がないから春日大社の駐車場へ車をとめ、 東大寺の方へ歩いていくと、奈良時代の扮装をした人々が練り歩いていたりと、様々なイベントが催されていた。
 そういったイベントを横目に歩いて行き、本坊に到着。
 中に入ると、3年越しでやっとの拝観となる国宝建造物『本坊経庫』は、入ってすぐ右手に、しれ〜と建っていた。

こういった校倉倉庫は、東大寺や唐招提寺などで既に見ていたので、初めてのものを見る感動というものは 皆無だったが、奈良時代建立という、他の都道府県ではまずお目にかかれない、とてつもなく貴重な建造物であることを考えると、 三年越しで年休を取ってまでこの日に来た甲斐があったと思えてきた。
 そんな年に一度しか拝観できないせっかくの貴重な国宝建造物の前に、不格好で大きなテントを張るという、主催者側の考えられないような 無神経さには多少辟易したが、私はしばらくの間、この貴重で素晴らしい建造物を拝観した後、観光客でごった返す東大寺を後にした。

と、本来はここでこの日の予定は終了だったのだが、時計の針を見ると、まだ午後1時。  せっかく休みを取ったのに、本坊経庫だけを拝観して帰っても、何だかもったいない気がする。  私は車中でいろいろ考えた後、急遽、春日大社の駐車場から車で2時間30分程度の場所にある和歌山県の高野山へ向かうことを思いついた。
 高野山へは以前に電車で行ったことがあったのだが、その時は国宝建造物である金剛峯寺不動堂をスルーしてしまっていたので、 かねてより機会があればまた行きたいと思っていたのである。 だから、時間的には厳しかったが迷わず即決し、すぐに車を走らせた。


初回訪問日&撮影日 2014年05月02日

(※国宝建造物撮影ポイント)

本坊経庫は通常、非公開のため撮影できない。 毎年5月2日に開催される『聖武天皇祭』 の際には、本坊が一般開放されるため、その敷地内にある経庫の外観を自由に撮影可能となる。 『聖武天皇祭』について詳しくは公式HPで。









アクセス
JR大和路線・近鉄奈良線「奈良駅」から市内循環バス「大仏殿春日大社前」下車徒歩5分

近鉄「奈良駅」から徒歩20分

駐車場 周辺に有料駐車場あり

国宝建造物巡りドライブ難易度 非常に易しい(★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

仏塔巡礼おすすめアクセス方法
どの交通手段でも問題ないが、本坊経庫が一般公開される聖武天皇祭の日は、周辺駐車場は非常に混むため、 公共機関の利用が確実である。

奈良市雑司町406-1


国宝建造物データ一覧へ戻る

HOMEに戻る

国宝建造物が複数ある場合は代表地点を表示


より大きな地図で 日本国宝建造物マップ を表示