山号は淨心山、本尊は目白不動。真言宗系の新宗教である八宗兼学真修教（はっしゅうけんがくしんしゅうきょう）の大本山であり、 信者達の手作りによる寺院として知られている。
　五重塔は2011年（平成23年）11月30日に完成したばかりの新しいものだが、本瓦木造で本格的工法のものである。

（仏塔訪問日記）

かねてから富田林市内の寺院で、新しく五重塔が建築中だという情報は得ており、 それがほんの数週間前に完成したというので、同じ大阪府内の自宅から車を50分程度走らせてやってきた。
　車を走らせていると、山の中腹に、今まで見たこともないくらい鮮やかな彩色がなされた五重塔が見えてきた。
　早まる気持ちを抑えて境内に到着し、その巨大な朱色の五重塔を近くから見たときは 、かなりの衝撃だったものである。

五重塔は、新旧に関係なく、多宝塔や三重塔に比べて数が少ない。
　だから、長く仏塔巡りを続けてきてるが、ここまで立派で迫力のある五重塔は久しぶりに 見た気がする。
　近世以前の歴史のある五重塔も、出来たばかりの頃は、これぐらい鮮やかだったのだろうか？
　平成の世に生まれた、一切の妥協を廃した伝統的工法による五重塔。
　それが日本で最も新しい状態の時に 拝観できたということは、ある意味、幸運だったといえるのかもしれない。