法勝寺八角九重塔(復元模型) Hossyoji Temple

法勝寺は、白河天皇が承保3年(1076年)に建立した。
 永保3年(1083年)には高さ約80メートルとされる八角九重塔が完成したが、 承元2年の落雷で焼失してしまう。この後、塔はすぐに再建されたが、 南北朝時代の暦応五年(1342)の火事で焼失後は再建されることはなかった。 応仁の乱後は寺そのものが衰微廃絶したという。


(仏塔訪問日記)

建物の高さで景観論争がさわがれる京都にはその昔、そのように論争される高さを圧倒的に凌駕する、 81mもの高さを誇る巨大仏塔が、聳え立っていたという。

奈良の東大寺にあった東西七重塔といい、同じ京都にあったといわれる相国寺七重塔(109mあったと言われる) といい、日本の先人達の技術力の高さは恐るべきものである。

その当時の世界に目を向けても、それだけの高さを誇る建造物はどれだけあったのだろうか?
 とかく最近の日本人は欧米の文化にばかり憧れて、自分の文化を卑下する傾向があるが、先代日本人たちのすごさを 再認識するべきだと思う。

惜しむらくは、当時の日本に避雷針が無く、雷による火災を避けられなかった点であろうか。


初回訪問&撮影日 2010年04月17日