円隆寺多宝塔(Enryuji Temple)

寺伝によれば、奈良時代に行基が開いたとされ、10世紀末に皇慶が中興したとされている。 しかし『慈恵山記』によれば、長徳年中(995 - 999年)、皇慶の開創という。
 この多宝塔は、江戸時代中期に再建されたものである。


(仏塔訪問日記)

上重の勾欄が鳥居を形どり、亀腹がうろこ状になっているという、珍しい多宝塔である。 他に、ノーマルタイプの多宝塔に比べて相輪が異常に長く、塔身が細長いなど、多くの特徴を持っている。

あまりに個性が強すぎると、かえって没個性になりがちである。しかしこの多宝塔は、上手い次元でバランスが取れているようだ。

ただしこの円隆寺多宝塔が、『薬師寺三重塔東塔』や、『安楽寺八角三重塔』のように唯一無二の フォルムをした貴重な遺産として、『国宝』と認識されるには、あと500年以上の年月を必要とするのかもしれない。


初回訪問&撮影日 2010年12月11日


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本堂

上重にある鳥居
交通アクセス

JR西日本舞鶴線・北近畿タンゴ鉄道宮津線「西舞鶴駅」から徒歩10分

駐車場 有

仏塔巡礼ドライブ難易度 (★★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

住所
京都府舞鶴市引土72
おすすめアクセス方法
自動車によるアクセスがいいが、電車で来ても問題ないだろう。