日本100名城 069番 鬼ノ城(鬼城山) 岡山県総社市日本100名城 069番 鬼ノ城(―) 国指定史跡 写真(上)は復元された西門から角楼にかけての遠望 写真(下)は HOMEに戻る |
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(歴史)鬼ノ城築城の時期については諸説があるが、大和朝廷が朝鮮半島の百済軍救済のため出兵した白村江の海戦(663年)において大敗した後、
唐・新羅連合軍の日本侵攻を恐れ、急ぎ西日本各地に築城した城の一つと考えられている。
(100名城訪問日記)この日は小春日和。 服装は、古代山城、『鬼ノ城』の雰囲気に合わせて、薄手の高級ダウンジャケットに、
ヴィンテージ・ジーンズをコーディネートしてきたのだが、
友人にはその服装が暑苦しく感じたようで、
「お前はいつも服装に失敗するな〜」との指摘を受けた。
それはさておき、この鬼ノ城は、同じ日に先に行った備中松山城とは、全く異質のものだった。
私たちは、城壁見学路、城内見学路をくまなく歩き、復元角楼や西門、北門、礎石建物群、高石垣の数々などを見学したのだが、
謎だらけの城であるがゆえに様々な想像力が膨らみ、かえって一層、古代史への並々ならぬロマンをかきたてられた。
初回訪問日&撮影日 2013年04月08日
(※百名城スタンプ設置場所)鬼城山ビジターセンター |
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@鬼城山ビジターセンター この時期(4月8日)はまだまだ桜が咲いていた。 センター内では各種展示パネルをはじめ、地形模型・西門復元模型や映像解説などを見ることができる。 |
A鬼城山ビジターセンター内部 100名城スタンプ設置場所でもある。 ちなみに月曜日は定休日であるが、スタンプは外に設置されているので大丈夫である。 自販機は無いので注意。 |
B鬼城山地図 鬼ノ城の山容はすり鉢を伏せたような形状をしているそうだが、山内を歩いていてもその形状はよくわからなかった。 |
C城内見学路 鬼城山内の見学路はこのように整備された歩きやすい道がほとんどだった。 せっかく来たのに、手前にある西門や角楼だけ見学して帰ってしまうのはもったいない。 城壁見学路、城内見学路すべて隈なく 歩いて見て回るのをおすすめしたい。 ただし、城内には自販機が無いので、特に夏場には水分補給の水筒等は必携である。 |
D角楼と西門(共に復元) ビジターセンターから見学路を歩いていると、まずはじめに見えてくる。 角楼と西門、最高所の鬼城山が一体となって、 強固な防御ゾーンを形成している。 |
E角楼 横方向からの攻撃を意図した特殊な防衛施設。 日本の古代山城では初めて具体的に確認された施設である。 ここは、屋根つづきで攻められやすいため、城壁の死角を補い防御力を高めることを目的として、城壁の一部を 長方形に張り出している。 その下部は、石垣積み、ほぼ4m間隔で6本の角柱が建っていたことが分かっており、 城内側には、この施設への昇降のための石段も設けられる。 この上に建物があったかどうかは不明。 |
F西門 鬼ノ城は、四ヶ所に城門を設けている。 いずれも掘立柱の城門で、通路床面に大きな石を敷き、 床面と城門全面に2m近い段差を持つことを特徴としている。 西門は、南門と同規模の大型の城門で 間口3間(12.3m)、中央一間を通路とし、2間の奥行を持ち、12本の柱で上屋を支えている。 |
G西門 柱は一辺最大60cmの角柱を2mほども埋め込んでいる。 西門は日本最大の古代山城大野城の太宰府口城門 (間口8.85m)をしのぐ、壮大堅固な城門である。 |
H敷石 鬼ノ城では城壁の下の面に接して板石を多数敷きつめている。 幅は基本的に1.5m幅で、城内側の広いところでは 5m幅になる所もある。 敷石は多くの区間に敷かれており、総重量は数千トン。 通路としての役割もあるが、 敷石の傾斜などからみて、もともとは雨水等が城壁を壊すのを防ぐことを目的としたものと考えられる。 日本の古代山城では鬼ノ城にしかない珍しいものである。 |
I北門 唯一背面側にある城門。 基本的な構造は他の西門・南門・東門と同じ堀立柱城門で、通路床面には大きな 石を敷いている。 規模的には東門ととに小型であった。 通路床面下には「排水溝」が設けられており、 日本古代山城では初の発見例だという。 |
J礎石建物群跡 城壁見学路ではなく、城内見学路内にあるので見逃さないように。。 |
K礎石建物群跡 城内中央部に7棟。5棟は倉庫だという。 |
交通アクセス
JR吉備線「服部」駅から約5km(JR総社駅からタクシーで約20分) 駐車場 鬼城山ビジターセンターに有り。そこから徒歩数分。 ドライブ難易度 難しい(★★★★) (★1つ)非常に易しい (★2つ)易しい (★3つ)ふつう (★4つ)難しい (★5つ)非常に難しい おすすめアクセス方法 駅から遠いので自動車によるアクセス一択だろう。 ただし、道中はかなり狭い道が続くので注意が必要である。 住所 岡山県総社市奥坂、黒尾 |
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