(歴史)
夢みなとタワーは、
平成9年(1997)に開催したジャパンエキスポ'97鳥取(山陰・夢みなと博覧会)のシンボルタワーとして建築された。
高さは地上43mで、全日本タワー協議会加盟20タワーズの中で最も低いが、周囲に高い建物が無いため
日本海を臨む360度のパノラマを楽しめ、遥か彼方に聳える大山をはじめ、
美保湾から中海、島根半島まで一望することができる。
その鉄塔のようであり、ガラス塔のようでもあるこの構造は、
テンセグリティという独特なものであり、鳥取県日南町のスギの集成材が豊富に使われている。
(タワー訪問日記)
この日は4年半ぶりに合う友人と、鳥取県と島根県にまたにかけた史跡巡りへ行った。
私たちは、鳥取城(友人のみ)→
国宝・三仏寺投入堂(遠望ポイントのみ)
→清水寺三重塔→
月山富田城(私のみ)→松江城(私のみ)と巡った後、
最後にこの夢みなとタワーへ来た。 時計の針は17時30分。
朝からふり続き、松江城へ行ったあたりでピークに達した大雨だったが、
最後の目的地であるここ、夢みなとタワーに着いてもまだしつこく降り続いていたので、
私と友人は、傘をさしながらタワーの中へ入って行った。
さて、この夢みなとタワー。 43mという高さは、全日本タワー協議会加盟タワーの中で最も低く、
テレビやネット等で有名になった同じ境港市内の江島大橋の高さ44.7mよりも低い。
しかし、周囲に高い建物が皆無なので、この高さでも十分遠くまで見渡すことができる。
話によるとその友人も、タワー巡りに興味があるということなので、せっかくだからと、
全日本タワー協議会スタンプ帳を購入し、全国加盟20タワー制覇を目指すことにした。
二人ともスタンプ押印を済ませると、記念品をもらって、
エレベーターを上がって展望室へ。
塔そのものの高さは43mとはいえ、
展望室の高さは更に低く、37mしかない。 しかしそんなことを感じさせぬ眺めの良さで、
感覚的には80mぐらいの塔と変わらなかった。
私たちは周囲の景色をひととおり眺めた後、記念メダルを購入。
聞く所によると友人は、記念メダルに関しても、私同様に収集しているとのこと。
偶然とは言え、オッサン二人の趣味がここまで似ていると、逆にキモイ気もしたが、
メダルに日付を彫る派か、彫らない派かで激論し、
結局、二種類のメダルを買って、
片方だけに日付を彫るのがベストの選択であるということに落ち着くなど、
今回巡った観光地の中で、最も盛り上がった場所がここだったことは間違いないかもしれない。
塔の外に出ると、今更ではあるが、先程までの雨が嘘のように止んでいた。
それにしても今更感が半端なかったが、私たちは周囲から塔の写真を撮影し、この日の史跡巡りは一通り終了した。
ところで友人に関しては、月山富田城と松江城は、
連続して車で待機だったので、車から出たのは13時すぎに行った清水寺以来、
4時間ぶりということになる。
よく考えたら友人は、鳥取城はスタンプ押印のみ、三仏寺投入堂は、遠望ポイントから見ただけだったので、
まともに見学できたのは、清水寺と、夢みなとタワーだけということになる。
そうなってしまった原因は、予定していた三仏寺投入堂登山が、この大雨のせいで中止になってしまったからであるので、
仕方がないといえば仕方がないのだが、お互い4年半ぶりに合って、一緒に史跡巡りをした割には、
車内では運転していない方がほとんど眠っていたこともあり、会話をする時間は少なかった。
だからこの日一日を通して、結局、いつものように一人で史跡巡りをしていたような錯覚すらしてしまった。
それならせめて、境港名物の海鮮料理でも一緒に食べて帰ろうと思ったが、
周囲の海鮮料理の店はほとんどが、閉店時間。 そもそも、海鮮料理というのは、
新鮮さが売りなので、ランチの時間のみの営業がほとんどで、夕方には閉まってしまうのが普通なのだそうだ。
そういうこともあり、なんか面倒くさくなった私たちは、結局ホテルの日帰り温泉にだけ入ってその後、
帰りの高速道路のサービスエリアの食堂で夕食を済ませた。
これはまさに、『史跡巡りあるある』だ。
それは何かと言うと、史跡巡りをしていると、
一ヶ所でも多く効率よく巡ろうとするあまり、食事はどうしても疎かになってしまうという『あるある』である。
例に漏れずこの日も昼食は食べる暇がなくて抜きだったので、かなりお腹が減っていた私は、
ラーメンカレーセットを注文。
腹一杯食べると睡魔も襲ってきた。
だから帰りの高速道路の大半を友人に運転してもらいつつ、友人の家の近くに到着。
また4年半後(?)の再会を約束して解散した。
はたして、二人とも4年半後も史跡巡りやタワー巡りをしているのだろうか?
なんにせよ次に会うときは、お互い雨男のジンクスを打ち破り、快晴になることを祈っている。
初回訪問日&撮影日 2017年06月07日