指定無 善光寺忠霊殿 三重塔 (長野市元善町491)


善光寺忠霊殿(無宗派単立)
三重塔
44.5m
指定無
昭和45年(1970年)

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(歴史)

日本忠霊殿は、国宝・善光寺本堂の北西に建っており、戊辰戦争から第二次世界大戦で亡くなった 240万余柱の英霊を祀っている。  この建物には、善光寺資料館が併設されており、庶民的な善光寺信仰のすがたを伝える奉納絵馬や、 本堂に安置されていた仏像などを拝観できる。
 日本忠霊殿は、昭和45年に建立された三重塔形のコンクリート製の建物で、初層には裳階がある。  高さ44.5m。


(仏塔訪問日記)

この日は、国宝・本堂拝観を目的に、長野県の善光寺へ来て、 そこでまず善光寺共通参拝券を購入し、善光寺本堂内陣、山門内部、日本忠霊殿(善光寺博物館)の順で見学した。
 この日本忠霊殿は、戊辰戦争から第二次世界大戦で亡くなった240万余柱の英霊を祀っているのだが、 善光寺資料館も兼ねているということで、館内には興味深い展示物がたくさんあった。
 日本忠霊殿は、昭和45年に建立されたコンクリート造の裳階付き三重塔である。
 その高さは44.5mを誇り、三重塔としては日本でトップクラスの高さだ。
 もともとは仏塔好きが高じてこのサイトを始めた私としては、近年に建てられたコンクリート造の三重塔とはいえ、 内部の展示物以上に、その裳階付三重塔形をした巨大な建物そのものに目を奪われた。

江戸時代以前建立の木造三重塔で最も高いものといえば、薬師寺東塔の34.1mという高さだが、 薬師寺東塔は、各層に裳階がつく三重塔としては特殊な形式である。
 そして、その他大多数の木造三重塔は、15m〜25m程度であり、高くても30mを少し超える程度である。
 古い木造仏塔において44.5mという高さは、三重塔よりも五重塔の高さといえるだろう。
 そのように、日本の木造三重塔がそれほど高くない理由として、それは現代の感覚で言う三階建ではなく、三層一階建ての建物と考え、 人が上層に登ることはできないのが普通であるからだ。
 それに対して、日本忠霊殿は、その中に人が入って階段で上り下りができる、まぎれもない三階建ての建物であり、 各階の天井の高さも十分確保されている。 となると、相輪も含めて44.5mという高さになるのは自然の流れだと言えるが、 はたしてこれを『三重塔』といっていいものだろうか。 『三重塔風資料館』と言ったほうがしっくりくるかもしれない。
 その『三重塔風資料館』の高さは国宝の本堂以上であり、本堂を正面から見ると、その左側の林の後ろに最上層の屋根と相輪部分だけが見えている。  そして三重塔の正面にまわると、階段の上に建っていることで、更に大きく見える。
 それはある種、国宝の本堂を凌ぐほどの迫力と存在感・・・、 ていう訳では全然ないが、善光寺本堂の左サイドに聳えていても、 決して本堂の美観を損ねることはないぐらいに立派な建物ではある。


初回訪問日&撮影日 2017年05月24日


善光寺雲上殿多宝塔

善光寺本堂(国宝)
笠覆寺への交通アクセス
JR長野駅前バスのりば1、善光寺大門行バスで10分、善光寺大門バス停下車。三重塔までは徒歩約6分

駐車場 有

仏塔巡礼ドライブ難易度 非常に易しい(★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

善光寺へのおすすめアクセス方法

どのアクセス方法でもかまわない。
住所
長野市元善町491


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