国宝 善光寺 本堂 (長野県長野市)








善光寺
本堂
国宝
1707年(宝永04年)

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(歴史)

善光寺の本尊、一光三尊阿弥陀如来は、欽明天皇13年(552)の仏教伝来の折にインド・百済を経て、 日本へ渡った日本最古の仏像と伝わる。  この如来は、信濃の国の本田善光によって信濃の地へと下向され、善光宅に安置。  これが善光寺の始まりだと伝わる。
 平安時代の末期には善光寺が全国に知れられるようになる。  善光寺は当時の大寺院で主流だった女人禁制をしかず、女性を含めた庶民も救う寺として、身分の差も男女の区別もなく、お参りすれば誰でも極楽往生できると信じられ、全国から多くの老若男女が訪れるようになった。

現在の本堂(国宝)は、宝永4年(1707)に再建されたもので、江戸中期を代表する巨大仏教建築である。  間口24m、奥行54m、高さ30m(裳階部分を含めた柱間は正面7間、側面16間)というその規模は、 東日本最大の木造建築であり、最奥部にある仏堂の手前に 広大な礼堂を繋ぐ棟の形が、鐘を叩くT字型の撞木(しゅもく)に似ていることから、撞木造と呼ばれている。  裳階を廻らせた二重屋根は総檜皮葺としては日本一の規模を誇る。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

この日は日帰りで、長野市内の松代城(日本100名城)と、 善光寺本堂(国宝)、善光寺忠霊殿三重塔善光寺雲上殿多宝塔という、主に四つの目的地を巡るために、鉄道で長野市までやってきた。
 しかし、鉄道で大阪の私の自宅から長野市内まで行くとなると、 新幹線で最短で名古屋駅まで行き、その時点で一番早い(ワイドビュー)しなの3号(長野行) に乗っても、 JR長野駅に10時58分の到着となる。
 だから日帰りで帰ってくる時間を考えたら、あまり広範囲の史跡を巡ることはできないため、 狭い範囲を効率よく巡るために、アルピコ交通バスのフリーパスの一つである、 『善光寺・松代1dayパス』を1400円で購入。 
 主に善光寺エリアと、松代エリアを半日かけてコンパクトに周遊することにした。

JR長野駅に到着し、『善光寺・松代1dayパス』を購入した私は、 まずは、松代城跡最寄りの『松代駅』バス停がある古戦場経由・松代高校行きバスに乗り込んだ。  善光寺行きのバスは、ほぼ5分間隔で出ているので、まずはバスの便数が少ない、 松代方面を終わらせるのが先だと思ったからだ。
 松代城の見学を終え、長野駅に戻ってきた時点で時計を見ると午後1時。  のりば@に向かうと、すでに善光寺大門行バスが停車しており、すぐにそれに乗り込んだ。
 長野市内の街中をバスで走ること約10分。 すぐに善光寺大門バス停に到着。
 早速、国宝本堂の方向へ向けて、仲見世通りを歩いて行った。

仲見世通りとは、古くからある善光寺南側の参道で、その石畳の参道はさんで、味処、土産物屋、 仏具店などがずらりと並ぶ。 この日は平日であるにもかかわらず、 仲見世通りから善光寺境内にかけて、国内外から来た数多くの観光客で賑わっていた。
 さずがは、観光満足度で常に上位に位置する長野県。 そしてその中でも代表的観光地と呼ばれる善光寺である。
 左右の土産物屋や食堂などに目を奪われながら仲見世通りを進んでいくと、その突き当たりには、巨大な山門(重要文化財)が聳えていた。  その山門の迫力に、おのずと、山門の更に奥に建つ国宝本堂に対する期待感が強まった。
 山門をくぐって境内に入ると、先ほどの仲見世通りの雰囲気とは一変し、荘厳な雰囲気に。
 立ち込める線香の煙の背後に、超巨大木造建築、国宝善光寺本堂が聳えていた。

私は今まで200以上の国宝建築を見てきて、2017年5月現在、残り17ヶ所を残すのみとなった。
 そんな中で善光寺本堂を目の当たりにし、久しぶりに『大物』といえる国宝建築を拝観できたというのが私の感想である。
 もちろんその『大物』というのは、建物の巨大さという意味だけではない。 知名度、存在感があり、 希少価値が高く、 数ある国宝建築の中でもとりわけ重要で、代表的な存在の一つがこの善光寺本堂ということである。
 いわば、法隆寺西院伽藍(五重塔金堂中門廻廊)、姫路城大天守出雲大社本殿清水寺本堂薬師寺東塔平等院鳳凰堂東大寺金堂唐招提寺金堂根来寺大塔厳島神社本社三仏寺奥院投入堂などといった名だたる有名国宝建築と、 並び称されていると言っても過言ではない。
 つまり、国宝建築巡りをするものにとって、この善光寺本堂を抜きに国宝を語れないということである。  国宝建築を扱ったどの書籍を見ても、善光寺本堂を含めたそれら代表的国宝建築は、 必ず写真入りで詳しく紹介されている。 間違っても省略されることなど有り得ない。  
 今回、善光寺本堂を参拝ことが決まり、数日前からとてつもない期待をして、ワクワクして眠れない日もあるほどだった。
 そしてこの日、実際に自分の目で善光寺本堂を見てみて、そういった期待の更に上をいく素晴らしいものだと分かった。
 初の善光寺参拝は、実に有意義なものとなった。


(近年日本の外国人観光客の増加と長野県)

日本に47ある都道府県の中でもとりわけ、この善光寺がある長野県という場所は、 観光名所が多い県として知られる。  一口に観光名所といっても、長野県内各所には、歴史史跡以外にも、スキー場や、 大自然エリアなど非常にバラエティーに富んだ観光地が存在する。
 私は長野県には何度か訪れているが、歴史史跡に限って言えば、 今回の善光寺や松代城をはじめ、松本城、 高遠城、国宝・八角三重塔、国宝・大法寺三重塔、前山寺三重塔、信濃国分寺三重塔、 新海三社神社三重塔、光前寺三重塔などといった歴史のある貴重な史跡が非常に多かった。
 そして更に、上田城、小諸城、国宝・仁科神明宮といった100名城、国宝建築がまだ未訪問であり、 仏塔に関して言えば、まだまだ江戸時代以前に建てられたものが、県内各所に存在しており、 長野県内の国宝・100名城・仏塔完全制覇は、まだ先の話になりそうだ。
 そのように、長野県内の貴重な歴史史跡の数とその質は、東日本ではずば抜けており、 日本全国で見ても、京都・奈良などには及ばないものの、トップクラスに位置すると言って過言ではない。
 更に長野県の魅力は、歴史史跡の多さだけではない。  大自然エリアや、スキー場、グルメなどといった歴史史跡以外の項目でも、 それぞれトップクラスの数と質を誇る観光資源を持っているのである。

ではここで、以下の2016年10月19日にブランド総合研究所によって発表された、 都道府県別「地域ブランド調査 2016」の都道府県別順位を見ていただきたい。


ブランド総合研究所10月19日、「地域ブランド調査 2016」

1位 北海道
2位 京都府
3位 東京都
4位 沖縄県
5位 神奈川県
6位 奈良県
7位 大阪府
8位 長野県
9位 石川県
10位 福岡県
11位 長崎県
12位 静岡県
13位 愛知県
14位 宮城県
15位 大分県
16位 兵庫県
17位 青森県
18位 富山県
19位 秋田県
20位 千葉県
21位 熊本県
21位 鹿児島県
23位 広島県
24位 宮崎県
(以下略)

この調査は、都道府県別の人気度、ひいては、観光魅力度を示すものと言えるのだが、長野県は47都道府県中、第8位と非常に高い順位となった。
 一口に第8位といっても、長野県より上位である1位〜7位の都道府県の顔ぶれを見れば、 それがいかにすごい順位であるかが理解できる。  ここで、その1位から7位までの都道府県の特徴を述べていこうと思う。

1位 北海道 広大な大自然や、新鮮豊富な食材によるグルメ、他に雪質の良い大規模なスキー場など、 観光資源が多く、国内のみならず、海外からの観光客も多い。

2位 京都府 歴史的建造物や、仏像、工芸品が非常に多く、 古くからの町並みや文化が広い範囲で残る。 日本では数少ない歴史的観光都市であり、その規模としては最大。  海外からの観光客の大半が立ち寄り、京都を抜きに日本を語れないと言われる。

3位 東京都 言わずと知れた日本の首都であり、世界でも指折りの国際的巨大都市。  都市別GDPでは世界一を誇り、国別にあてはめても1都市だけで11位という順位になるという。  流行の最先端をいくグルメやショッピングを楽しめるほか、スカイツリーや浅草寺など、 観光名所も多い。 また、都内の博物館や美術館などでは、 工芸品や絵画などを中心とした数多くの国宝を見学することができる。 東京都の国宝の数は全国一。

4位 沖縄県 日本の都道府県では唯一ともいえる、県全体で南国ムードを味わえる希少な存在。  沖縄本島のみならず、多くの離島があり、それら島々は世界一とも称される清んだ海水を特徴としており、 海水浴やマリンスポーツ、他に大自然観光などを目当てに、国内外から数多くの観光客が訪れる。  他に琉球王朝時代の史跡の数々も見ものである。

5位 神奈川県 全国屈指の観光港都市横浜を有し、古都鎌倉や江ノ島、温泉街箱根など、 観光する場所は非常に多く、多種多様な観光を楽しめる。  東京都から日帰りで行ける点もポイントが高い点と言えるだろう。

6位 奈良県 歴史的観光都市の規模としては京都より劣るが、 昔から現存する建造物や仏像、工芸品などのその『古さ』という点においては、京都の遥か上をいき、 他の全都道府県を圧倒的に凌駕する。  県内では、他の都道府県では見ることができない、奈良時代以前から現存するとてつもなく古くて貴重な 建造物や仏像、工芸品などを観賞することができる。  当然、国内外から多くの観光客が訪れるが、県内にはホテルが少ないので、大阪や京都などのホテルに泊まり、 そこから奈良まで電車やバスなどで移動して観光するのがお決まりのようだ。

7位 大阪府 道頓堀やUSJ、大阪城など、バラエティに富んだ観光地を有しており、 それらがさほど離れていないので、短い日数でコンパクトに巡れるのが特徴。  その上、京都、奈良、神戸など、周辺に観光できる都市が多く、大阪市内のホテルは常に満室状態であるという。  海外からの観光客はアジア人を中心に年々増加。 近年ではアジア系以外の観光客も増加傾向にあるという。

以上、地域ブランド調査上位1位〜7位までの都道府県の特徴をまとめてみた。
 見てもらってわかるように、上位7都道府県はそれぞれが大変個性的で、その都市にしかない特徴を持っており、 国内外から数多くの観光客が訪れる大変魅力がある都市ばかりである。
 はたして、この上位7都道府県に、魅力度で対抗できる県が、その他の40県の中に存在するのだろうか。
 答えはYesである。
 その他40県の中で、最も7都道府県に対抗しうる県が、何を隠そう、 第8位にランクインした長野県であると、私は思うのである。

長野県の魅力を、上位7都道府県との比較を含めて箇条書きにしてみようと思う。

○北海道に匹敵するスキー場数を誇り、 規模の大きなスキー場の数は、志賀高原スキー場を筆頭に北海道よりもはるかに多い。

○貴重な歴史的建造物が多く、京都や奈良には及ばないものの、 東日本では最高レベル、全国的に見ても指折りの質と数を誇る。

○有名観光地多数。 しかもその内容は、史跡、自然エリア、スキー場、避暑地、高山など、多岐にわたる。

以下で県内の主要観光地を項目別に挙げてみる。

大自然エリア
上高地、千畳敷カール、河童橋、ビーナスライン、立山黒部アルペンルート、 乗鞍高原、車山高原、大正池、白糸の滝、地獄谷野猿公苑、諏訪湖、志賀高原、美ヶ原高原、明神池、 北八ヶ岳ロープウェイ、霧ヶ峰高原、女神湖、白樺湖、白馬岳、鏡池、天竜川下り、野尻湖、 中央アルプス駒ヶ岳(ロープウェイ)、番所大滝、阿寺渓谷、八方尾根・・・他

寺社
穂高神社、諏訪大社、北向観音、戸隠神社、善光寺(国宝)、安楽寺(国宝)、大法寺(国宝)、 仁科神明宮(国宝)、信濃国分寺、新海三社神社、前山寺、光前寺、若一王子神社、高山寺、真楽寺、貞祥寺、温泉寺 ・・・他

城跡
松本城(国宝)、上田城、小諸城、松代城、高遠城、高島城・・・他

避暑地
軽井沢など

温泉
湯田中渋温泉郷、野沢温泉、昼神温泉郷、別所温泉、白骨温泉、上諏訪温泉、下諏訪温泉・・・他

スキー場
志賀高原スキー場、白馬八方尾根スキー場、野沢温泉スキー場・・・他(多すぎて省略)

その他
奈良井宿、妻籠宿、下栗の里・・・他

以上、ざっと挙げただけで長野県にはとてつもない数の観光地があることがわかるし、 ここに挙げられていない観光地も県内にはまだまだ存在する。  他に山登りなどの項目を加えると、更に観光地は増えるだろう。
 一体長野県にはどれだけの観光地があるのだろう・・・。
 これだけ多数の観光地があると、旅行ガイドブック1冊では、とてもじゃないが、 県内全域の観光名所すべてを紹介しきれないのではないだろう。  ちなみに、MAPPLE国内旅行ガイドで長野県は、他県とまたがってはいるものの県内のエリアごとに 実に5冊に渡って紹介されている。
 観光名所の数という点において長野県は、 魅力度ランキング上位第7位までのどの都道府県にも決して引けを取とらないのは事実だ。
 もちろん、それぞれの観光名所の質も高く、自然観光名所を中心に素晴らしい場所が多いので、 今後長野県が、上位7都道府県の順位に食い込んでくることは十分ありうるだろう。

 

それにしてもこれだけ観光地が多いと、長野県内で宿泊する観光客もそうとう多いと思われる。
 しかし、日本人の国内旅行観光客の宿泊人数となると、例えば長野県民が県内で遊んで宿泊した場合でも、 宿泊者数にカウントされてしまうので、あまり意味のないデータになってしまうだろう。
 そこで、以下では、外国人旅行者の宿泊者数に絞った都道府県別延べ宿泊者数のデータを紹介する。


観光庁が発表した宿泊旅行統計調査
都道府県別外国人延べ宿泊者数(平成28年1月〜12月)


1位 東京都 1806万人
2位 大阪府 1026万人
3位 北海道 692万人
4位 京都府 482万人
5位 沖縄県 448万人
6位 千葉県 346万人
7位 福岡県 267万人
8位 愛知県 232万人
9位 神奈川県 227万人
10位 静岡県 158万人
11位 山梨県 137万人
12位 長野県 116万人
13位 兵庫県 108万人
14位 岐阜県 97万人
15位 広島県 85万人
16位 大分県 85万人
17位 長崎県 74万人
18位 石川県 62万人
19位 和歌山県 53万人
20位 熊本県 51万人
21位 鹿児島県 49万人
22位 滋賀県 47万人
23位 三重県 36万人
24位 香川県 36万人
25位 奈良県 30万人
26位 岡山県 28万人
27位 新潟県 26万人
28位 宮崎県 25万人
29位 佐賀県 25万人
30位 栃木県 24万人
31位 茨城県 22万人
32位 群馬県 22万人
33位 富山県 20万人
34位 宮城県 20万人
35位 埼玉県 17万人
36位 青森県 16万人
37位 愛媛県 15万人
38位 岩手県 13万人
39位 鳥取県 10万人
40位 山口県 9万人
41位 山形県 9万人
42位 福島県 8万人
43位 高知県 7万人
44位 徳島県 7万人
45位 秋田県 6万人
46位 島根県 6万人
47位 福井県 5万人

上記は都道府県別の外国人延べ宿泊者数順位である。  このデータでは、国内旅行者宿泊者数は含まれていないので、純粋な観光客の数を知ることは出来ないが、 近年、日本へ訪れる外国人の数はものすごい勢いで増加してきており、日本へ来る外国人たちは ある意味、日本人よりも日本の観光地に詳しい場合も多いので、 都道府県別観光客の総数を比較する上で十分参考になるものだと考えられるだろう。

さて、外国人延べ宿泊者数順位を見てみると、先ほど見た「地域ブランド調査」上位7都道府県中、 6都道府県が10位以内にランクインしている。
 ただし、宿泊者数の数は、観光名所の数よりも、ホテルや旅館などの数が重要になってくるので、 極端に宿泊施設が少ない奈良県は、25位という低い順位になっている。  そしてその代わりに、東京都、大阪府というホテルなど宿泊施設が多い大都市を有する都府は別格ともいえる宿泊者数で 1位と2位に、そして他に、千葉県、福岡県、愛知県という大きな政令指定都市を有する県も、 宿泊施設の多さから10位以内に食い込んできている。
 長野県に関しては、富士山観光などで近年、共に外国人観光客が増加している10位静岡県と、11位山梨県に次いで、 第12位という順位である。
 魅力度ランキング8位で、魅力的な観光名所多数の長野県にしては、第12位という順位は、 一見すると低い順位に見える。
 しかしそうではない。 県内宿泊外国人数が年間116万人というのは、十分すごい数である。  それでも第12位ということは、それだけ日本全体で、外国人観光客が増えているということなのである。
 ほんの7年前である2010年の『世界の都市別外国人観光客訪問者数ランキング』においては、 日本で最も外国人観光客が多い東京都ですら、第23位であり、他の都市に至っては名前すら出てこなかったのが、 2015年には、東京が17位、大阪が55位、京都が89位と大躍進しており、現在も増加中だという。

しかし、いまだに日本一外国人観光客が多い東京都ですら、『世界の都市別外国人観光客訪問者数ランキング』 上位常連都市である香港や、バンコク、ロンドン、 シンガポール、パリ、ニューヨークといった、世界の有名観光都市の順位を脅かすほどには至っていないのも事実だ。
 かといって、それらの人気上位観光都市、特に香港やシンガポールなどに比べて、東京都が劣っているとは到底思えない。
 日本の東京を観光する観光客は、香港やシンガポールを観光する人々と違って、 東京都一都市のみで観光を終わらせるとは考えにくいのである。  まずは東京都を観光し、富士山を経由して、京都大阪方面へ向うのがお決まりコースであり、 他にも日本各地、様々な都市観光の組み合わせがある。
 そう考えると、自国ひいきを抜きに考えても、それら世界の人気上位観光都市、特に、香港やシンガポールなどよりも、 東京都、ひいては日本観光の方がずっと魅力的で面白い場所がたくさんあると断言できる。

近年の日本に来る外国人観光客の大幅な増加はある意味必然。
 海外の人々もやっと、日本という国の奥深さ、面白さに気づき始めたという、ただそれだけのことなのだ。


初回訪問日&撮影日 2017年05月24日

(※国宝建造物撮影ポイント)
外構は撮影自由

@仁王門

仁王門はもともと、宝暦2年(1752)に建立されたが、弘化4年(1847)の善光寺大地震で焼失。  その後、元治元年(1864)年に再建されるも、明治24年(1891)の火災でまた焼失。  現在のものは大正7年(1918)に再建されたものである。  高さ13.6メートル、間口13メートル、奥行き7メートルのけやき造り。


A仲見世通り

古くからある善光寺南側の参道で、その石畳の参道はさんで、 味処、土産物屋、 仏具店などがずらりと並ぶ。 


B山門(重要文化財)

高さ20mの楼門で、上層の仏間には文殊菩薩像と、四天王像が祀られている。


C山門(重要文化財)

寛延三年(1750年)に建立された二層入母屋造りの門。 屋根は大正年間の葺き替え時に檜皮葺きとなり、 平成14年〜19年にかけて行われた平成大修理で、建立当時と同じサワラの板を用いた栩葺きに復原された。


D山門から見た仲見世通り

善光寺共通参拝券を購入すると、善光寺本堂内陣と、山門内部、日本忠霊殿(善光寺博物館)の3ヶ所を参拝できる。  山門内部は撮影禁止だが、山門から外を撮影するのはOKとのこと。


E工事中の経蔵(重要文化財)

宝暦九年(1759年)建立の宝形造りのお堂。 内部中央には八角の輪蔵があり、その中には仏教経典を網羅した『一切経』が収められている。  老朽化のため、しばらく工事中とのこと。


F鐘楼

本堂の東南にある高い石垣の台上に建てられている。 嘉永6年(1853)の再建で、柱は南無阿弥陀仏の名号にちなみ六本で、 檜皮葺屋根。 梵鐘は、寛文7年(1667)の鋳造。 1998年の長野オリンピックでは、開会を告げる鐘の音として鳴らされたという。


G本堂(国宝)

現在の本堂(国宝)は、宝永4年(1707)に再建されたもので、江戸中期を代表する巨大仏教建築である。  間口24m、奥行54m、高さ30m(裳階部分を含めた柱間は正面7間、側面16間)というその規模は、 東日本最大の木造建築であり、最奥部にある仏堂の手前に 広大な礼堂を繋ぐ棟の形が、 鐘を叩くT字型の撞木(しゅもく)に似ていることから、撞木造と呼ばれている。  裳階を廻らせた二重屋根は総檜皮葺としては日本一の規模を誇る。


H本堂(国宝)

善光寺共通入場券でまずは、本堂内陣へ。 内々陣の右側を通って奥へ進むと、 「お戒壇めぐり」の入口があった。 お戒壇巡りとは、本尊の安置される瑠璃壇下の真っ暗な回廊を通り、 中程に懸かる「極楽の錠前」を探り当てて、秘仏の本尊と結縁する道場である。


I本堂(国宝)

私は、何も考えずに「お戒壇めぐり」の階段を降りて行き、真っ暗闇を中腰で這いながら進んでいった。  しかし私は極度の『閉所恐怖症』と『暗闇恐怖症』であることをすっかり忘れていた。  進めど、進めど、暗闇が続き、かなり長い距離に感じた。
 私は恐怖と不安で、「極楽の錠前」を探し当てるどころではなかった。  途中、前を進む人のお尻を触ってしまったりしつつも、汗だくになりながら、やっと出口にたどり着いた。  「お戒壇めぐり」は私にとって、とてつもなく長い時間に感じた。


J日本忠霊殿三重塔

K善光寺雲上殿多宝塔
アクセス
JR長野駅からのりば1善光寺大門行バスで10分、善光寺大門バス停下車。本堂までは徒歩約5分

駐車場 有

国宝建造物巡礼ドライブ難易度(★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

国宝巡礼おすすめアクセス方法
どのアクセス方法でもかまわない。


住所 〒380-0851 長野市大字長野元善町491−イ

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