石手寺 三重塔
重要文化財
(1318年 鎌倉時代後期)
23.88m

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石手寺 三重塔 Ishiteji Temple

石手寺は四国八十八箇所51番礼所であり、寺伝によれば728年に勅宣により大領・越智玉澄が伽藍を創建したという。
 特にその二王門は鎌倉期の傑作とも言われ国宝に指定されているほか、三重塔をはじめ、数多くの重要文化財を有する。


(仏塔訪問日記)

この日は都合上、どうしても日帰りで決行しなければならなかったのだが、 せっかく、大阪から高い高速代を払って松山市までやって来て、石手寺参拝だけで帰るのは、あまりにも勿体無い。 そこで、観光コースに道後温泉本館と、松山城も加えて日帰り松山観光はなかなか充実したものになった。

日帰り旅行のメインである三重塔に関しては、鎌倉時代後期建造と、古い仏塔が多くない四国においてはずば抜けて古い歴史を持つ。
 和様で均整の取れたその塔は、派手さは無いが、鎌倉期の仏塔の特徴をよく示しており、重要文化財でありながら、 国宝クラスの名塔といえるだろう。
 ただし石手寺は、四国有数の名刹であると同時に、日本有数のB級スポットとしての裏の顔も併せ持つ。
 詳しくは『石手寺奥の院』で。
 あやしい建造物や像の数々の前では、貴重で古い歴史を持つ三重塔のほうが、逆に場違いに見えてしまった。

四国有数の古刹である石手寺は、一体いつからこういう方向性に走ってしまったのか、なかなか興味の尽きぬところである。


初回訪問&撮影日 2011年03月28日


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@二王門(国宝)
石手寺唯一の国宝建造物。1318年建造である。
平日にもかかわらず写真を撮っている間にも、
数多くの巡礼者たちが通り過ぎて行った。

A本堂(重要文化財)
二王門や三重塔と同じく鎌倉期建造。
鎌倉時代以前建造の山門、本堂、仏塔が
トリプルで現存している寺院は、日本全国
探しても、法隆寺など数えるほどしかない。

B鐘楼(重要文化財)
周りに建物が多く、全体像を写真に収めるのは至難。

C五輪塔(重要文化財)
境内には無く、雑草が伸び放題の駐車場 脇にある。
目立たない場所なので、この石塔の存在に気づかずに
石手寺を後にする人がほとんどかもしれない。

D道後温泉本館(重要文化財)
多くの観光客に賑わう湯の町・道後のシンボル。明治27年に建てられた木造三層楼は、当時でも大変珍しかったらしく、 『道後温泉本館』の建物そのものが重要文化財に指定されている。

E道後温泉の伝説
日本最古の温泉・道後温泉へは、小林一茶、正岡子規、与謝野晶子といった文豪をはじめ、 伊藤博文や板垣退助といった大物政治家、天皇や皇族、そしてなんと聖徳太子までも来湯したという。

F道後温泉と聖徳太子
伝説によると、この地を訪れた聖徳太子が霊妙な温泉に深く感動し、風光明媚な道後の風土と温泉をたたえた碑を立てたと いわれている。ただし、その記念碑はあっても、肝心の太子自身が立てたといわれるその碑はどこにも見つかっていない。 聖徳太子自体が、『いなかった論』が噂されるぐらいの存在なので、真偽の程は疑わしいといえるのかもしれない。

G一階の様子
道後温泉本館には、銭湯感覚で入れる「神の湯」と、静かにリラックスして入れる「霊の湯」がある。 直接「神の湯」の脱衣室へ行き、神の湯入浴のみ60分以内という、『神の湯階下』コース(大人400円)から、 1時間20分以内なら「霊の湯」「神の湯」両方に入浴でき、三階個室での休憩に又神殿の観覧がセットになった、 『霊の湯三階個室』コース(大人1500円)まで4つのコースが用意されていた。

H3階個室
高い交通費を払って、わざわざ松山まで来ての 温泉入浴に、たかだか千円ちょっとの金をケチって安コースにするなんて考えは毛頭無い・・・。
私達は迷うことなく最上1500円の『霊の湯三階個室』コースへ。

I坊ちゃん団子とお茶
『霊の湯三階個室コース』なら、タオル浴衣も用意されるうえに、入浴後に坊ちゃん団子とお茶を出してもらえる。
この日帰り旅行はかなりハードスケジュールだったため、結果的にこの坊ちゃん団子が昼食代わりになってしまった・・・。

J坊ちゃんの間 1500円コースなら、又新殿の観覧も案内してもらえる。夏目漱石ゆかりの『坊ちゃんの間』や、歴代天皇が利用したという部屋、温泉、トイレなど かなり興味深かったが、天皇関連のものはすべて撮影禁止

K松山城天守(重要文化財)
現存12天守の一つで、 日本百名城にも選出されている。松山城に来たのを機に、百名城スタンプを集めていこうかと考えたが、手元にスタンプ帳が無いうえに、 どこにも売ってなかったので、断念。 将来仏塔巡りがひと段落し、城郭マニアに転向した暁には、スタンプを押すためだけにまたここに来なければならないかも?

L天守の中は珍しく撮影自由。
すべての階段がかなり急である。お調子者の友人と一緒に来ると、
高確率で下からカンチョーをお見舞いされるので、注意が必要である。

M松山城マスコットキャラクターの『よしあきくん』。
某彦根城の某マスコットキャラ『ひこにゃ○』に似てる気がした

N重要文化財建造物の一つ『二の門』。 城内に21棟もある重要文化財建造物のすべてを撮っててはキリがないので、途中でやめた・・・。

O最上階から見た石手寺方面。
巨大弘法大師像だけがうっすらと見える。
交通アクセス

JR予讃線「松山駅」から伊予鉄道バス「石手寺」下車徒歩3分

伊予鉄道「道後温泉駅」より徒歩15分

駐車場 周辺に有料駐車場があり

仏塔巡礼ドライブ難易度(★★★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

(おすすめアクセス方法)
どの交通手段で来ても問題は無い。

住所)
〒790-0852 愛媛県松山市石手2-9-21

より大きな地図で 日本国宝&重文指定仏塔マップ を表示



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