指定無 清水寺 三重塔 (島根県安来市清水町528)


清水寺(天台宗)
三重塔
33.33m
島根県指定有形文化財
安政6年(1859年)

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(歴史)

寺伝によると清水寺は、用明天皇2年(587年)、尊隆上人によって開かれたという。  その後一時廃れたが、大同元年(806年)には平城天皇の勅旨を受け、盛縁上人によって復興されたという。
 幾度かの火災と復興を経て、明徳4年(1393年)にほぼ現在の寺域が定まったが、戦国時代兵火に襲われ根本堂以外の建物は焼失した。
 伽藍はその後毛利氏及び松平氏により復興され、加えて安政6年(1859年)には信徒の手により三重塔が建立され、現在の形となった。


(仏塔訪問日記)

この日は4年半ぶりに合う友人と鳥取県の三仏寺投入堂への登山を予定していたのだが、大雨のため急遽中止。
 前日の天気予報でこうなることをあらかじめ予想していた私たちは、 その時のための、鳥取と島根、両県内の史跡巡りルートを考えていた。
 その史跡観光地巡りルートとは、

鳥取城→国宝・三仏寺投入堂(遠望ポイントのみ) →清水寺三重塔→月山富田城松江城夢みなとタワーという内容のルートである。

私も友人も、合わないで4年半も経つと、その間にそれぞれが日本全国色々と巡ってたようで、 今回の史跡の中で、私に関しては鳥取城松江城 (スタンプ未押印)がすでに訪問済。  友人に関しては、月山富田城松江城がすでに訪問済みだった。  そのため、鳥取城に関しては、友人が見学に行っている間、私は自動車内で待機。  逆に、月山富田城と松江城に関しては、私が見学している間、友人が車で待機という、 4年半ぶりに合って、久しぶりに一緒に史跡巡りしているにもかかわらず、ほとんどの史跡を一人で見学しているという、 少し味気ないものとなってしまった。
 だから、実質的にはこの清水寺のみが、私も友人も初訪問といえる史跡で、久しぶりに二人での史跡見学となったので (※夢みなとタワーは、史跡とは言えないので除く)、大雨にもかかわらず、参道の野良猫やサワガニの写真を撮りまくったりと、 少ならからずテンションが上がっていたように思える。

さて、島根県安来市にあるこの清水寺。 その読み方は、京都の清水寺と同じく、 『きよみずでら』なのだが、私はずっと、その読み方を、『せいすいじ』だと勘違いしていた。
 なぜこんな間違いをしていたのか。
 その理由は、およそ7年前、嫁と結婚前に、島根県界隈の観光地を巡るバスツアーに参加し、 島根県の石見銀山の周辺をサイクリングした時に、地図を見てたまたま見つけた寺の名前が、 清水寺 『せいすいじ』 だったことに起因する。
 当時の私は、仏塔巡りを始めてまだ1年も経っていなかったが、島根県内に、清水寺という名の、 古い三重塔がある寺があることは知っていた。  だから、石見銀山周辺をサイクリングするにあたって、周辺マップを見て、 『清水寺』という名前の寺が自転車で行ける場所にあるとわかった時、思わず、 鼻の穴を膨らませて、目を血走らせながら興奮してしまった。
 その『清水寺』(せいすいじ)という寺は、石見銀山から少し離れていて、そこに行けば、 石見銀山観光をする時間が大幅に削られてしまうぐらいの距離だった。  私は、嫁に懇願して、どうしても清水寺『せいすいじ』の方に行きたいと頼み込んだ。
 その頃の私たちは、色々なバスツアーに参加していたのだが、 ツアーの途中で、たまたま、行程と関係の無い場所にある仏塔を発見し、たまたま見学できたことは 実は2回だけあった。
 天寧寺三重塔と、温泉寺多宝塔である。
 仏塔に関係のないバスツアーで、たまたま大好きな仏塔がある場所の近くに行き、たまたま見学出来た時の興奮、 喜びというものは、言葉では説明できないほどである。  それはおそらく、仏塔好きな者にしかわからないだろう。 何か、非常に得した気分になって、ハイになってしまい、 一緒にツアーに参加しているパートナーの存在すら忘れてしまい、命がけでその仏塔の写真を撮るために走っていってしまうのだ。
 そうした前例があっただけに、メインの石見銀山の観光を削ってまで、 レンタル自転車を飛ばし、その清水寺 『せいすいじ』 なる寺へ行きたいと思ってしまったである。
 結局、当時の携帯電話のi-modeで調べて、その清水寺『せいすいじ』は、 三重塔がある清水寺『きよみずでら』とは別の寺だと分かり、 行かなかったのだが、その出来事が、実に7年を経た現在まで頭に残り、 結果、この寺を『せいすいじ』と混同してしまっていたようだ。

そのように仏塔巡りを始めた初期の頃から拝観してみたいと思い続けていた三重塔だけに、 今回の史跡巡りの中で、最も興奮したものであったことは間違いない。
 残念だったことは、この清水寺三重塔は、手前に木々が生い茂った、撮影が難しいタイプの仏塔だったということと、 江戸時代以前の仏塔で唯一登ることができるのが、この清水寺三重塔なのだが、 この日は内部公開の日ではなかったということである。

なんにせよ私たちは、今回のメインである清水寺三重塔拝観を終え、 次の目的地である月山富田城へむけて車を走らせた。


初回訪問日&撮影日 2017年06月07日


@参道


A大門


B弁財天堂


C根本堂(重要文化財)

手前は高燈籠、後方に三重塔


D根本堂(重要文化財)

室町時代(1393年頃)に建立された県内最大の寺院建築。


E護摩堂


F毘沙門堂


G三重塔

手前は百観音霊場お砂踏み


H三重塔


I三重塔

交通アクセス
安来駅よりイエローバス・観光ループ「清水」下車

駐車場 有

仏塔巡礼ドライブ難易度 易しい(★★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

おすすめアクセス方法

自動車によるアクセスがおすすめ
住所
島根県安来市清水町528


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