石楠花の花が咲く時期 (2011年4月30日撮影分)

室生寺 五重塔
国宝
(8世紀末 平安時代前期)
16.1m

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室生寺 五重塔 (Muroji Temple)

 奈良時代末期、この地で皇太子山部親王(後の桓武天皇)の病平癒の祈願が、興福寺 の五人の高僧によって 行われ、これに卓効があったことから、勅命により、興福寺の賢mによって室生寺の開基となった。 賢mが793年に没した後は、 弟子の修円に引き継がれ造営された。
 この室生寺で最も古い建造物と見られるのが、この朱塗りの五重塔で、800年頃の建立、つまりは修円が 造営中に建立されたものと思われる。
 屋外にある日本の木造五重塔としては、法隆寺塔に次ぎ2番目に古く、江戸時代以前に建立された屋外の木造五重塔では、日本最小である。


(仏塔訪問日記)

幼い頃、その写真を何かの本で見て、その美しさに魅せられ、 いつかこの塔を訪問したいと思い続けて数十年、初めて自分自身の車で訪問した塔である。

私は基本的には、五重塔を下から見上げたアングルの写真は好きではない。 下から見上げると最上層の屋根や相輪が見えにくいし、五重塔全体のシルエットも分かりにくいからである。 だが、狭い境内や、木が生い茂った境内の寺院における仏塔では、いやおうなしに見上げたアングルになってしまうケースも多い。
 ただしこの室生寺五重塔の下から見上げたアングルは別格である。 むしろ、石段下から見上げたアングルこそが、最も美しいといえる、稀有な仏塔なのではないだろうか。

私にとって仏塔巡りをするきっかけになったぐらいの塔であるから、訪問回数も多いが、この写真を撮った日はたまたま 奈良平城遷都1300年祭の一環で、その初層が創建以来初開扉されていた。

本堂に安置されたその塔内の五智如来像も拝観したのだが、 五体の五智如来像は1300年祭が終れば、また秘仏として塔内で眠り続けるだろう。そして次に拝観できるのは西暦3000年以降になるのであろうか?


初回訪問2009年3月29日(写真撮影2010年3月23日)
&(写真撮影2011年4月30日)



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実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


灌頂堂(本堂・鎌倉時代1308年・国宝)

金堂(平安初期・国宝)

弥勒堂(鎌倉時代・重要文化財)

五重塔(平安初期・国宝)



初層開扉



住所
奈良県宇陀市室生区室生

アクセス
近鉄大阪線『室生口大野駅』から奈良交通バス『室生寺前』下車すぐ

駐車場有
仏塔巡礼ドライブ難易度 易しい(★★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

(おすすめアクセス方法)
バスの便数は少ない
駐車場(有料)が広く、道中の道もいいので自動車がおすすめ。 ただし室生寺入り口交差点からの26号線を通ると狭い道があるので、 室生トンネルを通って室生郵便局側から来るルートの方が道が広々してておすすめ。
石楠花の花が咲く4月下旬から五月上旬はゴールデンウィークも重なり混雑する。


より大きな地図で 日本国宝&重文指定仏塔マップ を表示


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