国宝 教王護国寺(東寺) 大師堂(西院御影堂) 京都市南区


大師堂(西院御影堂)(国宝)


教王護国寺(東寺)
大師堂(西院御影堂)
国宝
1380年(康暦02年)

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(歴史)

794年、桓武天皇が平安京へ遷都した際に、羅城門の東西にそれぞれ大寺を置いた。
 その一つ、この東寺は、現在ももとの場所にそのまま残っていて、一級史跡に指定され、世界遺産にも登録されている。
 東寺が歴史的に本格的に活動を開始したのは、弘法大師が嵯峨天皇により下賜され、造営を始めた頃であり、 以後、真言密教の根本道場として栄えてきたが、その歴史の中で幾度も台風、雷火、兵火などの 災害を受けることになる。
 しかしその都度、民衆の信仰の力によりその堂塔が再建されてきたという。

西院は伽藍の西北部にあり、弘法大師の住房だった。 大師像(国宝)と、南面不動堂には不動明王像(国宝・秘仏)が安置されている。
 康暦元年(1379)焼失したが、その翌年には再建され、さらに十年後の明徳元年 (1390)には北側に、国宝・大師像を拝するための礼堂と廊を加え、現在の姿になった。
 礼堂は入り母屋造りで、切妻の中門、緩やかな勾配の総檜皮葺屋根を特徴とする。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

この日、『京阪みやこ漫遊チケット』を使用し、京阪電鉄『東福寺駅』降車後、市バス『東福寺バス停』から202番系統のバスに乗り、『東寺南門前バス停』で降り、 最初にやって来たのが、この東寺である。
 まず東寺西側にある国宝・蓮花門国宝・金堂などを見学後、 東寺伽藍西北部にあるこの、大師堂(西院御影堂)へ歩いて来た。

東寺国宝建造物のうち、金堂や、五重塔、観智院の場所に行くには拝観料がいるが、 それらに対して御影堂のある西院へ入るのは拝観料がいらない。 そのためか、一見、地元民と思われる多くの年配の人々が、気軽な感じでお参りに 訪れていた。
 そういう風景を見ると誰しも、この大師堂が、国宝としては非常に開かれた建物に見えてしまうだろう・・・。
 確かに大師堂の建物自体は 自由に出入りできるので開かれた国宝建造物だといえるのだが、問題は内部に安置されている 不動明王坐像(国宝)である。
 この不動明王坐像は、弘法大師の念持仏として彫られたものだが、日本各地に数多くある不動明王像の中で最も古く、 それらの原点とも言われ、非常に歴史的価値の高いものとして知られている。  その拝観は、一般客はもちろんのこと、東寺関係者でも許されない。 いわゆる絶対秘仏として、この御影堂内部に厳重に安置されているということである。

絶対秘仏とは言え、今はネットが発達した時代。 私は帰宅後、『東寺・不動明王坐像』で画像検索してみた・・・。
 するといともあっさりと、いくつかの東寺不動明王坐像の画像が出てきたのだが、よく見るとそれらのほとんどは、 東寺の講堂に安置されている一般公開されている方の、不動明王坐像であった。
 やっぱりなと思いつつ画像をよく見ていくと、唯一、モノクロ写真で他と違う雰囲気の 不動明王坐像画像が見つかった。
 その画像をたどってそのサイトへアクセスしてみると、 その画像は、昭和36年刊行の便利堂「国宝辞典」という本に掲載された画像だということである。  一体どういう経緯で、絶対秘仏の不動明王坐像の写真の掲載が許されたのかは分からないが、 このように絶対秘仏とされている仏像は、他の寺院にもいくつかあるようである。  絶対秘仏はともかく、私は、国宝・大師堂(西院御影堂)の拝観と撮影を目的にここへ来たので、満足だった。
 しかし私はその後、仏像のみならず、建造物にも撮影や拝観が禁止されているものがあることを知ることになる。

私は次の目的地である、国宝・観智院の方へ歩いて行った。


初回訪問日&撮影日 2013年10月16日

(※国宝建造物撮影ポイント)

外観は自由に撮影可能


@大師堂(西院御影堂)(国宝)

国宝建造物とはいえ拝観料などいらないので、一見、非常に開かれた印象を持つ。 しかし、内部に安置されている国宝・不動明王坐像は絶対秘仏である。


A境内にある立て看板

内容は司馬遼太郎氏が、「誰かに京都を案内するときに、平安京最古の遺構である この境内で待ち合わせることにしている・・・」などという内容のことが書かれている。

アクセス 近鉄京都線「東寺駅」下車徒歩5分

駐車場 有

仏塔巡礼ドライブ難易度 非常に易しい(★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

おすすめアクセス方法
周辺道路は渋滞していることが多い。近鉄東寺駅から近いので電車、もしくはバスがおすすめ

住所
京都市南区九条町1番地


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