国宝 正福寺 地蔵堂 (東京都東村山市)







正福寺
地蔵堂
国宝
1407年(応永14年)

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(歴史)

正福寺の創建については不詳だが、建長寺の僧心月禅師の開山とし、 開基は北条時頼(あるいは北条時宗)とされている。
 国宝に指定された地蔵堂は、応永14年(1407年)に建立された禅宗様仏殿の代表作の一つであり、 同時代の建造物、円覚寺舎利殿とその規模形式が似ている。  その建築様式は、入母屋造、柿葺で、一重の裳階付きである。  正面、側面とも3間であり、平面はほぼ正方形になっている。  屋根の端部が反り上がった外観をはじめ、内部が間仕切りの無い土間である点や、 花頭窓・桟唐戸・貫を多用する点など、構造・意匠ともに禅宗様の特色が随所に見られる。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

お盆真っ最中で、どこへ行っても多くの人々でごった返すこの日・・・。
 大阪在住の私は、関東1都3県(東京、埼玉、群馬、栃木)の、仏塔、国宝建築、 100名城を巡る一人旅に来ていた。

なぜ、こんな混む時期に、あえて人が多そうな北関東へ来て史跡巡りなどしていたのか・・・。
 その理由は、13日の午前中に、東京の高円寺へ行く個人的な用事があり、 その後の時間はフリーだったので、せっかく高い交通費を費やして関東まで行き、用事を済ませて とんぼ帰りではあまりにもったいないということで、 埼玉・群馬・栃木をまたにかけた一泊二日の史跡巡りをすることにしたわけである。

その初日の行程は、まず、東村山駅近くでレンタカーを借り、 正福寺地蔵堂(国宝)→川越城(日本100名城)→鉢形城(日本100名城) →金鑽神社多宝塔(重要文化財)と巡り、群馬県藤岡市のビジネスホテルに宿泊。

二日目の行程は、箕輪城(日本100名城)→ 富岡製糸場(国宝)→足利氏館(日本100名城)・ 鑁阿寺本堂(国宝)・鑁阿寺多宝塔(県指定) →金山城(日本100名城)→歓喜院聖天堂(国宝) ・歓喜院多宝塔と巡り、東村山市内のレンタカー屋に戻り、鉄道で大阪に帰宅するという、 お盆の混むこの時期に実行するにはややハードな内容である。
 しかし既婚子持ちの中年男が、このような一人旅をする機会なんて、そう滅多にあるものではない。
 私はあれこれ考えるよりも先に、レンタカー、ヴィッツのナビを正福寺へ合わせて出発した。

ヴィッツを走らせること6〜7分、まずは第一目的地であるここ正福寺へ到着。
 駐車場に車を停め、境内へ向かうとすぐに、正福寺地蔵堂の威容が目に飛び込んできた。
 私はその、あまりにも典型的といえる禅宗様建築の、美しいフォルムを初見した瞬間、 一瞬ではあるが、まるで時が止まったかのような錯覚を覚えた。
 この感覚は以前、同じく禅宗様である永保寺観音堂や、 不動院金堂などを初見した時にも感じたものである。
 美しいものを初めて見た瞬間に、まるで時間が止まったかのように錯覚する感覚・・・。
 これは、国宝建築の中でも禅宗様のもので特によく感じた。

私のように古建築に詳しく無い者をも感動させ、ひと目で、ただの古建築ではないと感じさせる圧倒的存在感が、 禅宗様建築、特に、正福寺地蔵堂にはある。

私は正福寺地蔵堂の余韻冷めぬまま、次の目的地、川越城へ車を走らせた。


初回訪問日&撮影日 2016年08月13日

(※国宝建造物撮影ポイント)
外観撮影自由




アクセス
西武新宿線「東村山」駅下車、徒歩約10分

駐車場 有

国宝建造物巡礼ドライブ難易度(★★)

(★)・・・・・・・・・・非常に易しい
(★★)・・・・・・・・易しい
(★★★)・・・・・・ふつう
(★★★★)・・・・難しい
(★★★★★)・・非常に難しい

国宝巡礼おすすめアクセス方法
どのアクセス方法でも問題ない


189-0022 東京都東村山市野口町4丁目6-1

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