国宝 北野天満宮 本殿・石の間・拝殿・楽の間 京都市上京区




北野天満宮
本殿・石の間・拝殿・楽の間
国宝
1607年(慶長12年)

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(歴史)

北野天満宮は、天暦元年(947)に、右京七条に住んでいた多治比文子や、近江国比良宮の神主神良種、北野朝日寺の僧最珍らが当所に神殿を建て、 菅原道真公を祀ったのがはじまりとされている。
 後に藤原師輔が自分の屋敷の建物を寄贈して、大規模な社殿の造営がなされ、 永延元年(987)に一條天皇の勅使が派遣され、国家の平安が祈念される。  この時から「北野天満宮天神」の神号が認められ、寛弘元年(1004)の一條天皇の行幸をはじめ、 代々皇室のご崇敬をうけ、国家国民を守護する霊験あらたかな神として崇められてきたという。
 現在では福岡県の太宰府天満宮とともに天神信仰の中心で、当社から全国各地に勧請が行われている。

現存の本殿、石の間、拝殿、楽の間(合1棟)は、慶長12年(1607年)に建立されたものである。
 入母屋造の本殿と、同じく入母屋造の拝殿の間を「石の間」で接続して1棟とする、権現造社殿であり、当神社の場合は拝殿の左右に「楽の間」が接続してさらに複雑な屋根構成となっている。  屋根はすべて檜皮葺き。 本殿、石の間、拝殿、楽の間を合わせて1棟の建造物として、国宝に指定されている。


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

この日は、『京阪みやこ漫遊チケット』を使用して京都市内観光をしたのだが、まずは、東寺の蓮花門と、金堂大師堂(西院御影堂)観智院客殿という4棟の国宝建造物を見学後、 バスで西本願寺へ移動し、そこでは飛雲閣と、唐門という二棟の国宝建造物を見学。  再びバスで二条城へ移動し、二の丸御殿を見学した後、『二条駅前』バス停で46番系統のバスに乗り込み、 『千本今出川』バス停で降車。 町中を数分程度歩いて、大報恩寺(千本釈迦堂)へ行った後、そこからさらに徒歩で、 この北野天満宮へやって来た。

北野天満宮にある(本殿・石の間・拝殿・楽の間)は、加茂別雷神社(本殿・権殿)や、賀茂御祖神社(東本殿・西本殿)とともに、 京都市内にある国宝指定の神社社殿建造物の一つである。
 北野天満宮の国宝社殿が、京都市内他の御社殿2件と違う点は、本殿、石の間、拝殿、楽の間というすべての建造物が、 外からはっきりと見え、しかもそれらの外観の撮影が、全くの自由だという点だろう。
 閉鎖的な国宝建造物が多い京都市内でも、加茂別雷神社や賀茂御祖神社の御社殿建造物に関しては、ひときわ閉鎖的であり、それら二件の 御社殿は、厳重な柵がされてあり、まともに拝観することはできないようになっている。
 それらに対して、この北野天満宮の御社殿は、あらゆる角度から自由に拝観及び、撮影ができるようになっている。
 ある意味それで普通と言えるのだが、神聖な場所を頑なに人目に晒さないようにする姿勢が強く見られる 京都市内の神社の中では、逆に異質に見えてしまう。  それは、もちろんいい意味でであり、そのことにより、北野天満宮は、他の閉鎖的な神社よりも、 境内全体が、開放的で、非常に明るい印象だった。

私は、北野天満宮の社殿(本殿・石の間・拝殿・楽の間)を最初に見た瞬間、以前に行った 仙台の大崎八幡宮の社殿(本店・石の間・拝殿)を思い出した。  どちらも同じ権現造りで、更にどちらも同じ1607年(慶長12年)に建造されたという点でも同じである。  しかし、北野天満宮の社殿には、大崎八幡宮にはない楽の間が存在することによって、更に複雑な屋根構成に なっている点が注目である。
 そういった点も含めて、北野天満宮社殿は、国宝神社建築をじっくり見たい人にとってはうってつけの建造物だといえよう。

次に私は、『北野天満宮前』バス停から10番系統のバスに乗り込み、国宝金堂を有する仁和寺へ向かった。


初回訪問日&撮影日 2013年10月16日

(※国宝建造物撮影ポイント)

建物外観は自由に撮影可能


@楼門

文道の大祖風月の本主の額が掲げてある。


A三光門[中門](重要文化財)


B拝殿(国宝)


C本殿(国宝)


D石の間(国宝)


E楽の間(国宝)


F拝殿の装飾部分


G本殿を真後ろから見たところ

アクセス 京福電車白梅町駅より徒歩5分

または市バス「北野天満宮前」下車すぐ

駐車場 有

国宝巡りドライブ難易度 易しい(★★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

おすすめアクセス方法
周辺道路は混むので公共機関の利用をおすすめする

住所
京都市上京区馬喰町


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