国宝 仁和寺 金堂 京都市右京区




仁和寺
金堂
国宝
1613年(慶長18年)

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(歴史)

仁和2年(886年)光孝天皇が「西山御願寺」と称する寺の建立を発願したが、志半ばにして崩御したため、第59代宇多天皇がその遺志を継ぎ、仁和4年(888年)に完成。寺号も元号から仁和寺になったという。

現在の金堂は慶長年間(1596〜1615)造営の内裏紫宸殿を、寛永年間(1624〜1644)に移築したものであり、 当時の宮殿建築を伝える現存最古の紫宸殿として国宝に指定されている。  堂内には、本尊である阿弥陀三尊像や、四天王像などが安置されている。
(※)紫宸殿=御所の中心的建物


実験的企画 国宝建築評価チャート図

国宝建築の能力値をサイト管理人が独断と偏見で点数化

(※)評価基準

○歴史 建造物の建立された年代の古さを点数化したもの。
 飛鳥時代以前(20点)、奈良時代(19点)、平安時代(18点)、 鎌倉時代(17点)、南北朝時代(16点)、室町時代(15点)、戦国時代(14点)、安土桃山時代(13点)、江戸時代前期(12点)、 江戸時代後期(10点)、明治時代(8点)、大正時代(6点)、昭和時代前期(5点)、昭和時代後期(3点)、 平成時代以降(1点)

○迫力 建造物の巨大さ、あるいは見た目の迫力を点数化したもの。

○美しさ 見た目の美しさを点数化。

○希少性 その意匠や形式などが同じ分類である建造物の現存例の少なさを点数化。

○おすすめ度 管理人のおすすめ度を点数化。主に観光満足度、その他、インパクトなどを重視。

以上はすべて、正式なものではなく、管理人の独断と偏見による評価である。


(国宝建造物訪問日記)

この日は、『京阪みやこ漫遊チケット』を使用して京都市内観光をしたのだが、まずは、東寺の蓮花門と、金堂大師堂(西院御影堂)観智院客殿という4棟の国宝建造物を見学後、 バスで西本願寺へ移動し、そこでは飛雲閣と、唐門という二棟の国宝建造物を見学。  再びバスで二条城へ移動し、二の丸御殿を見学した後、『二条駅前』バス停で46番系統のバスに乗り込み、 『千本今出川』バス停で降車。 大報恩寺(千本釈迦堂)と、北野天満宮(社殿)を見学し、 『北野天満宮前』バス停から10番系統のバスに乗り込み、『御室仁和寺前』バス停で降車。 バス停すぐ目の前にある仁和寺へやって来た。

私は仁和寺へ来るのは二回目だった。 最初に来たのは、今から約3年半前、2010年の4月で、 遅咲き桜で有名な『御室桜』が咲き乱れる時期だった。 その時は、とにかく人が多かったってことしか記憶が無い。  当時は、重要文化財の五重塔目当てに来たのだが、どこから五重塔を撮影しても、人が写ってしまって大変だったのを 覚えている。 もし、仁和寺境内に咲く桜が、ソメイヨシノとかだったら、そこまで多くの観光客は来ないのかもしれない。  『御室桜』は、ソメイヨシノなどの定番の桜の花が散った後に、満開を迎えるからこそ、過ぎ行く春を惜しむ人々にとって非常に意味のあるものなのだろう。
 しかし二回目のこの日は、特にそういった見所や行事も無く、しかも、境内の堂塔の一部が工事をされていたためか、だだっ広い境内に人はほとんどいなかった。  これは、堂塔、特に国宝金堂の撮影を目当てに来た私にとっては願ってもない状況である。 前回撮り損ねた重文五重塔ともども、 満足がいくまで撮影できた。
 この金堂はもともと、内裏紫宸殿を移築したものであり、現存数が極端に少ない宮殿建築として、 非常に歴史的価値が高いものだそうだ。
 そのことを念頭に見ると、確かに他の寺の本堂とは、雰囲気というか、趣が違うように思える。
 前回はあまりの人の多さに、素通りしてしまったこの金堂であるが、誰もいない境内で見ることによって、 その迫力というか、荘厳さは倍増している気がした。 江戸時代から続く『御室桜』ももちろん素晴らしいが、 桜にそれほど興味が無い人は、是非とも人が多くない時期に来ることをおすすめしたい。

さて、『京阪みやこ漫遊チケット』を使用しての京都市内史跡バス巡りの行程は、一応、この仁和寺までを 予定していたのだが、時計の針はまだ2時50分。 ここまでで10箇所もの国宝建造物を巡ったのだが、チケットを利用してのバス移動が非常にスムーズだったおかげで、 予定よりかなり早く終わった。 そこで私は急遽、『京阪みやこ漫遊チケット』の 範囲外ではあるが、行程を一箇所増やし、『御室仁和寺前』バス停からJRバスに乗り込み、実費で、国宝・石水院(五所堂)を有する高山寺へ向かった。


初回訪問日&撮影日 2013年10月16日

(※国宝建造物撮影ポイント)

外観は自由に撮影可能


@二王門(重要文化財)

高さは18.7mで重層、入母屋造、本瓦葺。 門正面の左右に阿吽の二王像、後面には唐獅子像を安置。 同時期に建立された知恩院三門、南禅寺三門が禅宗様の三門であったのに対し、 平安時代の伝統を引く和様で統一されているという。


A勅使門

大正2年(1913年)竣工で、設計は京都府技師であった亀岡末吉。


B中門(重要文化財)

切妻造で本瓦葺、柱間三間の八脚門で、向かって左側に西方天、右側に東方天を安置する。
 修学旅行風女子高生たちが記念撮影をしていた。



C経蔵(重要文化財)

寛永〜享保年間(1644〜48)の建立。 建物は禅宗様で統一され、内部には釈迦如来・文殊菩薩・普賢菩薩などを 安置している。


D五重塔(重要文化財)

寛永21年(1644年)建立。塔身32.7m、総高36.18mと、かなり巨大な部類に入る。  上層から下層にかけて、各層の幅にあまり差がないのが特徴である。 内部には大日如来を安置し、 初重正面には大日如来を意味する額が懸けられている。


E五重塔(重要文化財)

遅咲き桜である御室桜開花時期には、伽藍特別入山料が必要で、五重塔周辺はとてつもない数の参拝客で 賑わいを見せる。


F金堂(国宝)

この金堂は正面から見た姿が一番素晴らしいかもしれない。

アクセス 嵐電(京福電鉄)北野線 御室仁和寺駅下車 徒歩約2分

又は「御室仁和寺前」バス停下車すぐ

駐車場 有

国宝巡りドライブ難易度 易しい(★★)

★1つ→非常に易しい
★2つ→易しい
★3つ→ふつう
★4つ→難しい
★5つ→非常に難しい

おすすめアクセス方法
さくら祭り期間中など周辺道路は非常に混むので、公共機関の利用がおすすめである。

住所
京都市右京区御室大内33


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